会社で働いていたころ、私は毎日忙しくしていました。
朝起きて、会社へ行く。
仕事をして、家に帰る。
家では妻と子どもたちが待っている。
そんな生活を長い間続けてきました。
妻は自宅で子どもの面倒を見ながら、内職もしてくれました。
夫婦で少しずつ働き、少しずつお金を貯めて、持ち家を持つこともできました。
子どもたちも成長しました。
そして、燕が巣立つように、それぞれの家庭を持って家を出ていきました。
今では孫もいます。
振り返れば、長い年月を夫婦で一緒に歩いてきたことになります。
ところが、退職してから、私は今まで気づかなかったことに気づきました。
夫婦でも、やりたいことは違う。
そして、二人でいる時間が増えることで、その違いがストレスになることもあるのです。
1.会社勤めのころは、あまりストレスを感じなかった
会社で仕事をしていたころは、自分の世界がありました。
朝になれば会社へ行く。
仕事をする。
同僚と話す。
仕事が終われば家に帰る。
一日の中に「自分の時間」がありました。
もちろん、仕事には仕事の大変さがあります。
嫌なこともありました。
それでも、家に帰るまでの間は、自分の仕事に集中していました。
ところが、退職すると生活が変わります。
家にいる時間が一気に増えます。
すると、今まで気にならなかった小さなことまで気になるようになりました。
「今、妻は何を考えているのだろう」
「何か話したほうがいいのかな」
「また何か言われるかな」
そんなことを考えてしまう。
妻も同じように感じているかもしれません。
お互いに悪気はない。
でも、同じ屋根の下で長い時間を過ごすことで、知らず知らずのうちに相手を意識してしまう。
これが私にとっては、ストレスの一つになりました。
2.私は外に出たい。でも妻は家にいたい
私は旅行が好きです。
春なら桜。
夏なら青い空や緑。
秋なら紅葉。
冬なら温泉。
そんなふうに、四季をゆっくり感じたいと思っています。
「退職したら、夫婦で旅行を楽しもう」
以前はそう思っていました。
ところが、妻は違いました。
「私は温泉が嫌い」
「足腰が痛いから旅行には行きたくない」
「薬も飲んでいるから、遠くには行きたくない」
そう言います。
妻の気持ちも分かります。
年齢を重ねれば、体の状態も変わります。
若いころと同じように動けないこともあります。
外出することが負担になることもあります。
だから、妻を責めることはできません。
でも、私には私の気持ちがあります。
「今まであまり旅行に行けなかったから、これから行けると思っていた」
そんな気持ちが残ります。
3.夫婦の違いが、だんだんストレスになる
一番つらいのは、妻に本音を言えないことです。
「私は外に出たい」
「一人でも旅行に行きたい」
「もっといろいろな場所を見たい」
そう思っていても、妻に言えば嫌な顔をされるかもしれません。
そこで我慢します。
我慢すると、心の中に少しずつ不満がたまります。
そして、気がつくと愚痴が多くなる。
「どうして行けないんだろう」
「せっかく時間があるのに」
「これから何を楽しみにすればいいんだろう」
そんなことを考えてしまいます。
でも、妻からすれば、
「私は体がつらいのに、なぜ分かってくれないの?」
と思っているかもしれません。
そう考えると、どちらが悪いという問題ではないのです。
二人の体力と気持ちが違ってきた。
ただ、それだけなのかもしれません。
4.「全部一緒」をやめてみる
私は最近、
「夫婦だから、全部一緒でなくてもいい」
と思うようになりました。
妻が旅行に行きたくないなら、無理に連れて行く必要はありません。
私が旅行に行きたいなら、一人で行く方法もあります。
もちろん、妻の体調や家のことなど、考えなければならないことはあります。
でも、
「夫婦だから同じ趣味を持たなければならない」
と考える必要はないのではないでしょうか。
妻には妻の時間。
私には私の時間。
そして、二人で過ごす時間。
この3つがあってもいい。
そう考えると、少し気持ちが楽になります。
5.妻には言えない「愚痴」もある
人間ですから、愚痴を言いたくなることもあります。
私もあります。
でも、妻本人に言えば、傷つけてしまうかもしれません。
だから、ブログに書いています。
ブログなら、誰かを責めるのではなく、
「私はこう感じている」
と自分の気持ちを整理できます。
書いてみると、
「自分も少し言い過ぎていたかな」
と思うこともあります。
反対に、
「やっぱり自分にも自分の時間が必要だ」
と気づくこともあります。
文章にすることで、自分の気持ちを整理する。
これも私にとって、退職後の一つの楽しみになりました。
6.ストレスと健康について考える
私は会社勤めをしていたころから血圧が高く、高血圧と言われて病院に通っています。
今も、自分の体をいたわりながら生活しています。
だからこそ、退職後は体の健康だけではなく、心の健康も大切だと思っています。
夫婦の関係でストレスを感じる。
それを我慢し続ける。
そして、一人で抱え込む。
これはできるだけ避けたいと思っています。
ただし、ストレスがあるから病気になると簡単に決めつけるのではなく、体調に変化があれば、きちんと医療機関に相談することも大切です。
「最近、ちょっとつらいな」
そう感じたときに、自分の心と体を見直すことも、老後には必要なのだと思います。
7.妻の人生も、私の人生も大切にする
これから先、夫婦二人で何年暮らしていくのかは分かりません。
だからこそ、妻には妻の人生を楽しんでほしい。
そして、私も自分の人生を楽しみたい。
妻が家にいたいなら、それを尊重する。
私は外に出る。
近くの温泉に行く。
季節の景色を見る。
家庭菜園を楽しむ。
ブログを書く。
YouTubeで自分の経験を伝える。
そんな小さな楽しみを一つずつ増やしていきたいと思います。
8.残り20年を、愚痴だけで終わらせたくない
私は「100歳まで生きる」と考えたら、あと20年あります。
もちろん、本当に100歳まで生きられるかは分かりません。
でも、
「あと20年しかない」
ではなく、
「まだ20年ある」
と考えてみたいのです。
20年あれば、できることはまだあります。
旅行だって、遠くに行けなくても近くで楽しめます。
温泉だって、一人で楽しめるかもしれません。
夫婦で同じ趣味がなくても、一緒に食事をすることはできます。
毎日の小さな会話を大切にすることもできます。
孫の成長を楽しむこともできます。
そして、自分の経験をブログに残すこともできます。
まとめ
定年後、夫婦二人で過ごす時間が増えると、今まで見えなかった「夫婦の違い」が見えてくることがあります。
旅行に行きたい夫。
家にいたい妻。
外に出たい夫。
ゆっくり家で過ごしたい妻。
どちらが正しいということではありません。
年齢を重ねれば、体も気持ちも変わります。
だからこそ、夫婦だからといって、すべてを一緒にする必要はないのだと思います。
一緒にできることは一緒にする。
違うところは、お互いの時間を大切にする。
そして、言えない不満をため込まない。
これからの人生では、そんな夫婦の距離感も必要なのかもしれません。
私自身、まだ答えは見つかっていません。
だから、このブログで一つずつ考えていきます。
妻の人生も大切。
私の人生も大切。
そして、
二人の人生も大切。
残りの人生を、愚痴だけで終わらせたくありません。
まだ20年ある。
そう思って、今日からまた一歩ずつ進んでいきたいと思います。