親がシニアの年代になると、子どもの立場から心配することが増えてきます。
親は、
「まだまだ元気だよ」
と言うかもしれません。
実際、元気に生活しているシニアの方もたくさんいます。
買い物に行く。
車を運転する。
家庭菜園をする。
旅行に行く。
友人と会う。
元気なうちは、自分のことは自分でできます。
でも、人生には突然の変化があります。
病気になる。
転んで足を悪くする。
入院する。
介護が必要になる。
大きな災害に遭う。
そんなとき、
「親のことを何も知らなかった」
では、家族も困ってしまいます。
だからこそ、元気なうちに少しずつ話しておきたいことがあります。
① 健康と薬について
最初に確認したいのが健康のことです。
親が普段どこの病院に通っているのか。
どんな薬を飲んでいるのか。
持病について、家族が知っているのか。
もちろん、親の健康情報をすべて聞き出す必要はありません。
でも、もし親が突然入院したら、家族は困ります。
「いつも飲んでいる薬は何?」
「どこの病院?」
「お薬手帳はどこ?」
これが分かるだけでも違います。
大切なのは、親のプライバシーを尊重しながら、もしものときに必要な情報を確認しておくことです。
② お金と年金について
次に気になるのがお金です。
年金はいくらなのか。
毎月の生活費はいくらなのか。
家賃や住宅費はいくらなのか。
車にはどのくらいお金がかかるのか。
介護が必要になったら、どうするのか。
ただし、
「貯金はいくらある?」
といきなり聞くと、親も嫌な気持ちになるかもしれません。
そこで、
「老後のお金で困ったら、誰に相談したい?」
「もし介護が必要になったら、どうしたい?」
という話から始めてもいいでしょう。
お金の話は、親子だからこそ難しいものです。
だから、少しずつでいいと思います。
③ 住まいについて
親が今の家に住み続けたいと思っているのか。
これも大切な話です。
長年住んできた家には、たくさんの思い出があります。
簡単に、
「もう引っ越したほうがいい」
とは言えません。
しかし、足腰が弱くなったとき、
階段は大丈夫でしょうか?
お風呂は安全でしょうか?
トイレまでの移動は大丈夫でしょうか?
買い物には行けるでしょうか?
元気なうちに、親と一緒に家の中を確認してみるのもいいでしょう。
④ 車と運転について
地方で暮らしているシニアにとって、車は生活に欠かせない場合があります。
病院へ行く。
買い物に行く。
銀行へ行く。
家族に会いに行く。
車がなくなると、生活そのものが変わってしまうことがあります。
そのため、
「免許を返納するか、しないか」
だけで考えるのではなく、
「車を手放した後、どうやって生活するのか」
まで考えることが大切です。
買い物はどうする?
病院にはどう行く?
家族に送ってもらう?
バスは利用できる?
タクシーは使える?
地域の移動サービスはある?
こうしたことを家族で考えておくと、いざというときに慌てにくくなります。
⑤ 介護が必要になったらどうする?
そして、一番話しにくいのが介護かもしれません。
「介護」という言葉を出すと、
「まだそんな話は早い」
と親が思うこともあります。
でも、介護が必要になるかどうかは誰にも分かりません。
だから、
「もし介護が必要になったらどうしたい?」
と聞いておくことは大切です。
自宅で暮らしたい。
できれば施設には入りたくない。
家族に面倒をかけたくない。
できるだけ自分のお金で何とかしたい。
人によって希望は違います。
だからこそ、親本人の希望を聞いておくことが大切です。
「親に迷惑をかけたくない」から「子どもに迷惑をかけたくない」へ
シニアになると、
「子どもに迷惑をかけたくない」
という気持ちを持つ人も多いと思います。
でも、子どもの立場からすると、
「困ったときには相談してほしい」
と思っているかもしれません。
親だけで全部を抱え込む必要はありません。
家族で話しておけば、何か起きたときに、
「そういえば、親はこう言っていた」
と思い出せます。
それだけでも大きな違いです。
一度に全部話さなくてもいい
家族で話すと言っても、難しい話を一度に全部する必要はありません。
例えば、
今日は「車」。
次は「住まい」。
その次は「介護」。
というように、少しずつ話せばいいのです。
食事をしながら、
「もし車を運転しなくなったら、買い物どうする?」
そんな会話から始めてもいいでしょう。
親子で話すことは、親を心配すること
親がシニアになったら、子どもが何でも管理する必要はありません。
大切なのは、
親の人生を親自身が決めること。
そして、子どもはその希望を知っておくことです。
「どうしたい?」
と聞く。
「何かあったら、誰に相談してほしい?」
と確認する。
それだけでも、家族の安心につながります。
まとめ
親がシニアになったら、家族で話しておきたいことはたくさんあります。
今回紹介したのは、
- 健康と薬
- お金と年金
- 住まい
- 車と運転
- 介護や、もしものとき
の5つです。
どれも、元気なうちだからこそ話せることです。
「まだ早い」
と思うかもしれません。
でも、本当に必要になってから話すのは、もっと難しいかもしれません。
だから、少しずつでいい。
親子で話してみる。
そして、
「自分はこうしたい」
という親の希望を知っておく。
これは、親の自由を奪うことではありません。
むしろ、親が自分らしい人生を最後まで送るための準備だと思います。
そして次の第17話では、その中でも特に悩みやすい、
「免許返納する?しない?シニアが車を手放す前に考えておきたいこと」
につなげます。