家庭菜園を始めてから、毎日プランターを見るのが日課になりました。
トマトやプチトマト、ピーマンの苗は、少しずつ大きくなり、やがて花が咲きました。
その花が終わる頃、小さな実が顔を出しました。
「やっと実がついた。」
その瞬間は、本当にうれしかったです。
毎朝、実を見ながら「昨日より大きくなったかな」と確かめるのが楽しみでした。
最初は濃い緑色だった実も、少しずつ色が変わり始めます。
私は毎日眺めながら、
「このトマトは黄色だったかな。」
「いや、赤くなるはずだったかな。」
と、一人で考えていました。
それも家庭菜園の楽しさです。
野菜は急いでも育ちません。
太陽の光を浴び、水を吸い、少しずつ成長していきます。
そして、ある朝。
プランターへ行くと、太陽の光をいっぱい浴びたトマトが真っ赤に色づいていました。
「もう少し待てば、もっと甘くなるかな。」
そう思い、その日は収穫を見送りました。
ところが翌朝、楽しみに見に行くと、トマトがありません。
近くを見ると、食べられた跡が残っていました。
犯人はカラスです。
きっと空から毎日見ていて、一番おいしい時を知っていたのでしょう。
悔しい気持ちもありましたが、それ以上に、
「カラスの方が食べ頃を知っているんだな。」
と感心してしまいました。
そこで私は対策を考えました。
ホームセンターで防鳥ネットを買い、プランター全体を覆いました。
隙間ができないように工夫し、カラスが入れないようにしました。
これで次は負けません。
家庭菜園は、野菜を育てるだけではありません。
虫との付き合い。
鳥との知恵比べ。
天気との勝負。
自然と向き合う毎日は、毎日が勉強です。
テレビの園芸番組で学んだことを試したり、本を読んだりしながら少しずつ経験を積んでいます。
失敗もあります。
でも、その失敗が次の楽しみにつながっています。
収穫できた時の喜びはもちろんですが、毎日少しずつ成長する姿を見る時間そのものが、私にとって大切な時間です。
退職してから見つけた家庭菜園という趣味は、健康づくりだけでなく、心を元気にしてくれる宝物になりました。
🌱 家庭菜園をもっと楽しむために
私も最初は、土づくりや肥料の与え方、防鳥対策など分からないことばかりでした。
今では、園芸の本や家庭菜園用品を参考にしながら、少しずつ工夫しています。
初心者向けの栽培本や、防鳥ネット、プランター用品などは、ホームセンターやネットショップでも手軽にそろえられます。
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あわせて読みたい
- 第1話 土いじりが教えてくれた、心と体が元気になる家庭菜園のある暮らし
- 第2話 毎日の水やりが楽しみに。小さな苗が教えてくれた「待つこと」の大切さ。
- 第3話 初めての花が咲いた日。小さな変化が、こんなにうれしいなんて。
次回予告
【第5話】初めて収穫したトマト。その一口のおいしさは、忘れられない味でした。
自分で育てた野菜を初めて口にした日。
スーパーでは買えない、おいしさと感動がそこにありました。