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【第3話】「もっと早く知っておけばよかった」老後資金は、いつから考えるべきだったのか。

会社を退職した日のことは、今でもはっきり覚えています。

いつもと変わらないように仕事を終え、終業時間を迎えました。

すると、職場の皆さんが集まってくださいました。

その中で、入社して3年ほどの若い女性社員が、花束を持って私の前に来ました。

「長い間、お疲れさまでした。」

その笑顔と言葉に、私は「ありがとう」と軽く会釈をしました。

そして、お世話になった一人ひとりと握手を交わしながら会社を後にしました。

会社の玄関を出て振り返ると、長年通い続けた建物が目に入りました。

「ああ、本当に今日で終わりなんだ。」

そんな気持ちになりました。

同時に、花束を渡してくれた若い社員を見ながら、こんなことも考えました。

「この人も、いつか定年を迎える日が来るのだろう。」

もちろん、その前に転職するかもしれません。

結婚や子育てなどで働き方が変わるかもしれません。

人生は誰にも分かりません。

でも、どんな道を歩んでも、いつか仕事を終える日が来ます。

その日を迎えた時、安心して暮らせる準備ができているかどうかは、とても大切なことだと思います。

会社員だった頃の私は、老後のお金について深く考えていませんでした。

毎月お給料が入り、賞与もありました。

「年金もあるし、何とかなるだろう。」

そんな気持ちがどこかにありました。

しかし、実際に年金生活が始まると、お金の重みを強く感じるようになりました。

車の維持費。

医療費。

光熱費。

食費。

物価が上がれば、家計への影響も大きくなります。

退職して初めて、「もっと若いうちから準備しておけばよかった」と思いました。

もちろん、過去を変えることはできません。

でも、これから退職を迎える方には伝えたいことがあります。

老後の準備は、退職の日から始めるものではありません。

元気に働いている今日から、少しずつ始めるものです。

毎月少しでも貯蓄をする。

無理のない範囲で将来を考える。

健康を大切にする。

家族と老後について話し合ってみる。

そうした積み重ねが、将来の安心につながります。

私が退職の日にもらった花束は、感謝の気持ちが込められた贈り物でした。

そして同時に、新しい人生への「スタート」の合図でもあったように思います。

人生100年時代と言われます。

定年はゴールではありません。

第二の人生の始まりです。

だからこそ、少しでも早く老後について考え、自分らしい暮らしを準備してほしいと思います。

私は退職の日の花束を見るたびに、職場の皆さんへの感謝と、「もっと早く知っておけばよかった」という気持ちを思い出します。

その経験が、今こうしてブログを書いている私の原点になっています。


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