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65歳から始めたシルバー人材センターでの仕事

私は65歳を過ぎてから、シルバー人材センターで約3年間働きました。

定年を迎え、毎日家で過ごす時間が増えていました。

のんびりした生活も悪くありません。

しかし、どこか物足りなさを感じていたのも事実です。

「まだ体は動く。」

「少しでも社会の役に立ちたい。」

そんな気持ちが心の中にありました。

 

今となっては、誰に勧められたのか思い出せません。

友人だったのか、それとも知り合いだったのか。

気が付くと、私はシルバー人材センターで説明を受け、研修に参加していました。

研修では、仕事をする上での基本的な心構えや、安全について学びました。

年齢を重ねても、安全第一で働くことの大切さを改めて教えられました。

研修が終わり、私が担当することになった仕事は、市のプラザの夜間管理でした。

夜間管理と聞くと、難しい仕事のように感じるかもしれません。

実際には、施設内の見回りや施錠の確認、利用者の対応、設備に異常がないかを確認することなどが主な仕事でした。

仕事は、一人ではありません。

二人一組で担当します。

私とペアになった方は、その施設を管理していた会社を退職されたベテランの方でした。

施設のことを知り尽くしている方だったので、私は本当に助けられました。

「ここは毎日確認しよう。」

「利用者さんには笑顔で接すると喜ばれるよ。」

そんな言葉を掛けてもらいながら、一つひとつ仕事を覚えていきました。

初日は緊張でいっぱいでした。

「自分にできるだろうか。」

「迷惑を掛けないだろうか。」

そんな不安ばかりでした。

しかし、先輩は焦らせることなく、私のペースに合わせて教えてくださいました。

その優しさは、今でも忘れることができません。

65歳を過ぎると、新しいことを始めるのは勇気がいります。

「もう年だから。」

そんな言葉を耳にすることもあります。

でも、実際に働いてみると年齢よりも大切なのは、「やってみよう」という気持ちでした。

利用者の皆さんから「こんばんは」「ご苦労さま」と声を掛けてもらえるだけで、心が温かくなりました。

社会とのつながりを感じられることが、とてもうれしかったのです。

もちろん、仕事ですから責任もあります。

寒い冬の日もありました。

暑い夏の夜もありました。

それでも、一緒に働く仲間がいたから続けることができました。

振り返ってみると、この3年間で得たものは、お給料だけではありません。

人との出会い。

働く喜び。

そして、「まだ自分にもできることがある」という自信でした。

もし今、定年後の生活に少し物足りなさを感じている方がいるなら、シルバー人材センターという選択肢を知ってほしいと思います。

無理をする必要はありません。

自分に合った仕事を、自分のペースで続けられることが大きな魅力です。

私にとって、この3年間は人生の第二章を彩る、とても大切な時間になりました。


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