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【第7話】お金があっても健康でなければ楽しめない――老後の現実

老後の生活を考えると、どうしても「お金」のことが気になります。

年金はいくらもらえるのか。

毎月の生活費はいくらかかるのか。

住宅ローンはどうするのか。

病院代や車のお金は大丈夫なのか。

これまでの話でも、私は「老後のお金」について何度も考えてきました。

でも、最近もう一つ大切なことに気がつきました。

それは、

「お金があっても、健康でなければ楽しめない」

ということです。

お金があれば旅行できる?

例えば、行きたい場所があるとします。

旅行のお金を貯めました。

ホテルも予約しました。

交通費も用意しました。

ところが、その時になって足腰が痛い。

長い距離を歩けない。

体調が悪い。

そうなれば、せっかくの旅行も思うように楽しめません。

「お金さえあれば旅行できる」

私は以前、そんなふうに考えていました。

でも、年齢を重ねると、それだけではないことが分かってきます。

お金と健康。

この二つがそろって、初めて楽しめることがたくさんあるのです。

最近、災害のニュースが気になる

最近は、地震や水害、山火事など、災害のニュースを目にすることもあります。

昔から、

「地震・雷・火事・親父」

ということわざがあります。

もともとは別の意味ですが、今の時代に生きる私たちにとっても、災害は決して他人事ではありません。

特にシニアになると、若い頃のように素早く避難できるとは限りません。

足腰が弱くなっていれば、逃げること自体が大変になるかもしれません。

だからこそ、

元気に動けるうちに、できることをやっておきたい。

そんな気持ちが強くなってきました。

「いつか行こう」は、いつなのか?

私には、以前から行ってみたい場所があります。

春になったら行こう。

夏になったら行こう。

秋になったら行こう。

冬になったら温泉へ行こう。

そんなふうに考えているうちに、時間はどんどん過ぎていきます。

現役時代は仕事がありました。

子どもが小さい時は、子育てがありました。

住宅ローンもありました。

生活することで精一杯。

「老後になったら、ゆっくり旅行すればいい」

そんなふうに思っていました。

そして、いざ老後になってみると、

「今度は体の問題がある」

という現実が出てきました。

だから、

「いつか行こう」ではなく、「行ける時に行く」

ことも大切なのだと思います。

夫婦だから、旅行も一緒とは限らない

私の場合、もう一つ問題があります。

妻と私では、旅行や趣味に対する考え方が違います。

私は温泉が好きです。

温泉に入って、ゆっくりする。

季節の景色を眺める。

知らない場所を歩く。

そんな時間を過ごしたいと思っています。

でも妻は、

「温泉は好きじゃない」

「足腰が痛い」

「薬も飲んでいるし、あまり出かけたくない」

と言います。

夫婦だから、どこへ行くにも一緒。

そんなわけにはいきません。

だから、旅行に行く時も、

「夫婦で一緒に行く」

だけではなく、

「それぞれが楽しむ時間があってもいい」

と思うようになりました。

私が憧れるのは「水戸黄門」のような隠居生活

少し大げさかもしれませんが、私が憧れるのは、水戸黄門のような隠居生活です。

温泉に入る。

景色を眺める。

知らない土地を歩く。

美味しいものを食べる。

そして、また次の場所へ。

そんなゆったりした人生です。

現役時代には、なかなかできませんでした。

仕事がある。

家族がいる。

子どもを育てる。

住宅ローンを払う。

毎日の生活に追われる。

だからこそ、

「定年したら、少しゆっくりしたい」

と思っていました。

ところが現実は、年金生活です。

旅行をするにも、お金が必要です。

そして何より、健康でなければなりません。

「元気なうちに」という言葉の意味

シニアになると、

「元気なうちに行っておいたほうがいいよ」

という言葉を耳にします。

以前なら、

「まだ先の話だろう」

と思っていました。

でも今は、その意味が少し分かるようになりました。

年齢を重ねれば、体力は少しずつ落ちていきます。

今は歩ける距離でも、数年後には難しくなるかもしれません。

今は車で行ける場所でも、将来は運転できなくなるかもしれません。

今は旅行できても、体調によっては行けなくなるかもしれません。

だから、

「いつか」ではなく「今できること」

を大切にしたいのです。

お金だけを貯め続けるのも違う

もちろん、老後のお金は大切です。

年金だけで生活する以上、無駄遣いはできません。

私も節約を意識しています。

でも、

「老後が心配だから、何も使わずに貯めておこう」

だけでは、少し寂しい気もします。

お金は、残すためだけのものではありません。

健康な時に、

「楽しかった」

「行ってよかった」

「見ておいてよかった」

と思える経験に使うことも、大切なのではないでしょうか。

もちろん、生活を圧迫しない範囲で。

これが難しいところです。

健康も「老後資金」の一部

私は最近、

健康も老後資金の一部なのではないか

と思うようになりました。

健康であれば、近所を歩けます。

車で遠くへ行くこともできます。

旅行もできます。

家族と出かけることもできます。

趣味も楽しめます。

反対に、体調を崩せば、病院に通うことになります。

薬も必要になります。

外出することも減ります。

だから、健康を守ることは、人生を楽しむための準備でもあるのです。

まとめ|元気なうちに、行きたい場所へ

老後は、お金が大切です。

でも、お金だけでは人生を楽しめません。

健康も必要です。

そして、時間も必要です。

だから私は、

お金・健康・時間。

この三つを大切にしたいと思っています。

夫婦で趣味が違ってもいい。

旅行を別々に楽しむ時があってもいい。

一緒に行ける時は一緒に行く。

それぞれが行きたい場所へ行く。

そんな考え方も、これからの夫婦には必要なのかもしれません。

私には、まだ行ってみたい場所がたくさんあります。

温泉にも行きたい。

四季を感じたい。

知らない土地を歩いてみたい。

そして、できることなら、

元気なうちに、行きたい場所へ行っておきたい。

人生100年時代と言われても、100歳まで元気でいられる保証はありません。

だからこそ、

「いつか」ではなく、

「行ける今を大切にする」

こと。

それも、定年後の人生を後悔しないための一つの方法なのだと思います。