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高齢者の防災、何を準備すればいい?「薬・水・食料」だけでは足りません

地震。

大雨。

台風。

洪水。

土砂災害。

日本で暮らしていると、自然災害から完全に逃れることはできません。

防災について考えると、

「水を準備しよう」

「食料を買っておこう」

「薬を忘れないようにしよう」

と考えます。

もちろん、これは大切です。

内閣府も、災害への備えとして食料品、医薬品、トイレなどの備蓄を挙げています。

でも、高齢者の防災で、私がもっと大切だと思うことがあります。

それは、

「自分自身の命を守ること」

です。

災害が起きたら、家の中の物はどうなる?

私たちは、長い人生の中でたくさんの物を集めてきました。

写真。

アルバム。

子どもの成長記録。

家族からもらった手紙。

昔の時計。

記念品。

家具。

大切な思い出の品。

人によっては、どれも「宝物」です。

しかし、大きな地震で家が壊れたらどうでしょう。

大雨で家の中に水が入ったらどうでしょう。

火事になったらどうでしょう。

今まで大切にしてきた物が、一瞬でなくなることがあります。

家が崩壊すれば、

「大切な物を取り出したい」

と思っても、探し出せないこともあります。

一生懸命探しても見つからない。

そのときは、諦めなければならないこともあります。

だから私は、

物を守ることより、自分の命を守ることを優先したい

と思っています。

薬は「持ち出せる場所」に

高齢者にとって、特に忘れてはいけないのが薬です。

毎日飲んでいる薬がある場合、

「薬はどこにある?」

と探さなくてもいいようにしておきたいものです。

お薬手帳も大切です。

厚生労働省も、災害時にはお薬手帳などで普段の薬を確認できるようにすることを案内しています。

また、電子版お薬手帳など、薬の情報を確認できる方法もあります。

ただし、薬については自己判断で多く備えるのではなく、自分の薬をどのくらい災害時に確保しておくべきか、医師や薬剤師に相談することが大切です。

水と食料だけではない

防災バッグを見ると、水と食料が中心になりがちです。

でも、高齢者の場合は、

  • 眼鏡
  • 補聴器
  • 常用薬
  • お薬手帳
  • 携帯電話
  • モバイルバッテリー
  • 懐中電灯
  • 使いやすい靴
  • タオル
  • 衛生用品
  • 連絡先

なども考えておきたいものです。

特に眼鏡や補聴器は、普段使っている人にとって非常に重要です。

「避難するときに忘れてしまった」

となると、情報を得たり、人と話したりすることが難しくなる場合があります。

「どこへ逃げるか」を先に決める

防災では、物の準備だけでなく、

「どこへ逃げるのか」

を決めておくことも重要です。

自宅から避難所まで、歩いて行けるでしょうか。

坂道はありませんか?

川の近くではありませんか?

大雨のときに安全な道でしょうか?

高齢者は避難に時間がかかる場合があります。

だから、

「危なくなってから考える」のではなく、早めに避難する準備

をしておきたいものです。

自治体のハザードマップを確認し、自宅周辺の危険な場所と避難先を一度確認しておきましょう。

防災バッグは「自分専用」にする

家族全員が同じ防災バッグを持つ必要はありません。

高齢者なら、

「自分に必要な物」

を中心に考えます。

例えば、薬を飲んでいる人なら薬の情報。

眼鏡を使っている人なら予備の眼鏡。

補聴器を使っている人なら、その関連用品。

足腰に不安があれば、無理なく移動できる履き物。

こうして考えると、

「防災グッズを買う」のではなく、「自分を守る道具を準備する」

という考え方に変わります。

災害が起きたら、宝物を取りに戻らない

これは、とても大切なことだと思います。

地震や水害などで危険な状態になったとき、

「通帳を取りに戻ろう」

「写真を取りに戻ろう」

「大切な物を取りに戻ろう」

と考えてしまうことがあるかもしれません。

でも、

命より大切な物はありません。

危険な場所には戻らない。

避難が必要な場合は、安全を最優先にする。

「物は失っても、命があればやり直せる」

そう考えることも必要だと思います。

「全部なくなったら」と考えると、今の生活も変わる

以前の記事でも、老後の片づけについて書きました。

「いつか使う」

「思い出だから」

と残している物。

でも、災害によって全部なくなる可能性もあります。

そう考えると、

「本当に残したい物は何だろう?」

と考えるようになります。

そして、

「今、この家で家族と過ごしている時間のほうが大切だ」

と気づくこともあります。

物は買い直せるものもあります。

写真もデータとして残せる場合があります。

でも、命は取り戻せません。

最後に

高齢者の防災というと、

「水を何本準備する」

「食料を何日分準備する」

という話になりがちです。

もちろん、それも大切です。

しかし、もっと大切なのは、

「自分の命をどう守るか」です。

薬。

水。

食料。

眼鏡。

補聴器。

携帯電話。

避難場所。

そして、早めに逃げる判断。

これらを元気なうちに考えておきたいと思います。

大きな災害が起きれば、家も、家具も、写真も、思い出も、一瞬で失われるかもしれません。

それは、とても悲しいことです。

でも、

自分の命を守ることができれば、そこから人生を立て直すことはできます。

だから私は、

「宝物を守る防災」ではなく、「自分自身を守る防災」

を考えたいと思っています。

残りの人生を大切にするために。

今日できることから、少しずつ準備しておきましょう。

「家の中の宝物がなくなっても、自分の命だけは守る。」