謙虚な気持ちで自由なブログを配信しています。どうぞお手柔らかに。

【第3話】着ない服が教えてくれた、本当に必要なもの。

はじめに

後期高齢者になってから、暮らしの中で少しずつ変わったことがあります。

それは、「物を持つこと」より、「必要な物だけを残すこと」を考えるようになったことです。

その中でも一番時間がかかったのが、洋服の整理でした。

タンスの中には、昔の自分がいました

退職してから、スーツを着る機会はほとんどなくなりました。

会社員時代は毎朝スーツに袖を通し、ネクタイを締めて仕事へ向かうのが当たり前でした。

休日用の洋服や、旅行のために買った上着、冠婚葬祭用の服などもあります。

タンスを開けるたびに、「これも着ていたな」「あの頃は忙しかったな」と、いろいろな思い出がよみがえります。

だからこそ、「まだ着るかもしれない」と思い、なかなか処分できませんでした。

着ない服は、これからも着ないかもしれない

ある日、思い切って一年以上着ていない服を並べてみました。

驚くほどたくさんありました。

「高かったから。」

「まだ着られるから。」

そんな理由で残していた服ばかりです。

でも、現実には何年も袖を通していません。

これから先、本当に着る機会があるのだろうか。

そう自分に問いかけると、答えは自然と見えてきました。

「ありがとう」と言って手放す

洋服は、ただの布ではありません。

仕事を頑張った日も、家族旅行へ出かけた日も、一緒に過ごしてきた思い出があります。

だから私は、一枚ずつ手に取りながら、「今までありがとう」と心の中で声をかけました。

そうすると、不思議と手放すことへの迷いが少なくなりました。

まだ着られる服は、リサイクルショップや寄付という方法もあります。

必要としている人のもとで、もう一度役に立つかもしれません。

そう考えると、洋服も新しい役目を見つけられるような気がしました。

タンスだけでなく、心も軽くなった

洋服を整理すると、タンスの中にゆとりができました。

探し物をする時間も減り、毎日の身支度も楽になりました。

そして何より、自分の気持ちが軽くなりました。

物が少なくなると、部屋が広く感じます。

掃除もしやすくなります。

暮らしが少しずつ整っていくことを実感しました。

子どもたちへの思いやり

私が整理を始めた理由は、子どもたちに負担をかけたくないからです。

もし私に何かあったとき、大量の洋服を前にして困るのは家族です。

元気な今だからこそ、自分でできることは自分でしておきたい。

それも親としての最後の思いやりではないかと思っています。

本当に必要なものとは

若い頃は、「たくさん持つこと」が豊かさだと思っていました。

しかし今は違います。

お気に入りの数着があれば十分です。

物が少ない暮らしは、不便ではありません。

むしろ、心に余裕が生まれます。

必要な物だけに囲まれて暮らす毎日は、とても気持ちがいいものです。

おわりに

洋服を整理することは、過去を捨てることではありません。

思い出は心の中に残っています。

これからの人生を、もっと軽やかに歩いていくために、私は少しずつ身の回りを整えています。

もし皆さんのタンスにも、何年も着ていない服があるなら、一枚だけでも手に取ってみてください。

「ありがとう。」

その一言が、新しい暮らしへの第一歩になるかもしれません。


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