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98歳の母が歌ってくれた「草津良いとこ」。まだまだ元気でいてほしいと思った日

こんにちは、自由まなぶです。

先日、98歳の母が暮らす老人ホームへ会いに行ってきました。

車で3時間ほどかかります。

決して近い距離ではありません。

それでも会えるうちに会っておこうと思い、できるだけ足を運ぶようにしています。

その日も、いつものように昔話をしていました。

すると突然、母が歌い出したのです。

「草津良いとこ 一度はおいで♪」

聞き覚えのあるメロディでした。

草津温泉の民謡です。

母は両手で調子を取りながら、

まるで若い頃に戻ったように楽しそうに歌っていました。

私は思わず笑顔になりました。

母は昔から歌が好きだった

そういえば母は昔から歌が上手でした。

町内会の催し物があると、

必ずと言っていいほど参加していました。

歌を歌えば拍手が起きる。

周りの人が笑顔になる。

そんな母でした。

ちょっとした有名人だったように思います。

また、仕出し弁当屋さんやホテルの賄いの仕事をしていた頃も、

周りから好かれていたそうです。

仕事ができるだけではありません。

人を明るくする力があったのだと思います。

老人ホームでも人気者

現在、母は老人ホームで暮らしています。

98歳という年齢ですが、

頭はしっかりしています。

口も達者です。

職員さんとも仲良く話をしています。

入居者の皆さんとも楽しそうに過ごしています。

最近では、

老人ホームの中でも人気者になりつつあるようです。

私はそんな話を聞くたびに安心します。

母は「直送でいい」と言った

以前、母は私にこう言いました。

「私は直送でいいよ」

派手なお葬式はいらない。

家族葬もいらない。

子どもたちに迷惑をかけたくない。

そういう意味でした。

私はその言葉を聞いて、

母なりに終活を考えているのだと感じました。

でも今回、歌を歌う母の姿を見て思ったのです。

終活の話は大切です。

お墓のことも大切です。

介護のことも大切です。

でもそれ以上に、

今こうして元気に歌っている時間が大切なのではないかと。

まだまだ聞きたい話がある

私は最近になって、

祖父の話を母に聞き始めました。

祖父は炭鉱で働いていたそうです。

落盤事故で亡くなったとも聞きました。

もっと早く聞いておけば良かったと思うことがあります。

母しか知らない話がまだたくさんあるからです。

戦争中の暮らし。

祖父母のこと。

若い頃の思い出。

聞きたいことは山ほどあります。

今日という日は戻らない

60代になって分かったことがあります。

人生は思っているより早く過ぎていきます。

若い頃は未来ばかり見ていました。

しかし今は違います。

今日会えたこと。

今日話せたこと。

今日笑えたこと。

それが大切だと思うようになりました。

母が歌ってくれた「草津良いとこ」。

たった数分の出来事でした。

でも私にとっては忘れられない時間になりました。

母は直送でいいと言っています。

けれど今はそんな先のことより、

また次に会った時、

元気に歌を聞かせてほしい。

そう思っています。