すぐに答えを出すことが
いいとは限りません。
考えを寝かせることで
もっと深くなります。
1.急がず、寝かせて考える
私たちは毎日たくさんのことを
考えています。
でも、すぐに答えを出そうとすると
大事なことを見落とすこともあります。
『思考の整理学』の中で
外山滋比古先生は、
「思考は寝かせてこそ深まる」
と言っています。
すぐに決めるよりも、
少し時間をおいてから
また考え直すと、
よりよい考えに変わることがあります。
たとえば作文やレポートも、
書いたあとで一晩おいて、
次の日に読み返すと、
「もっとこうした方がいい」
と気づくことがあります。
それと同じで、
自分の考えもすぐに出さずに、
時間をかけて深めると、
よりしっかりした考えになります。
2.考えがまとまらないときはチャンス
「何を言いたいのか
わからなくなった」
そんなときこそ、
思考が動いている証拠です。
外山先生は、
「考えがまとまらない状態は、
整理の前ぶれ」
と教えています。
あたまの中がぐちゃぐちゃに
なっているようでも、
実はその中で考えが育っています。
人は考えがうまくいかないと
「自分はダメだ」と思いがちです。
でも本当は、
考えが変わろうとしている
大事なときなのです。
だからあわてずに、
少し時間をあけて、
心を落ち着かせてみましょう。
3.アイデアは時間が育てる
いいアイデアは、
すぐには生まれません。
多くの作家や科学者は、
アイデアを寝かせています。
たとえば、エジソンも
「ひらめきは努力と時間の結果」
と話しています。
外山先生も、
「ふとんの中や風呂の中で
いい考えが浮かぶことがある」
と書いています。
これは、無理に考えるのを
やめたときに、
考えがまとまってくる
ということです。
考えを寝かせると、
頭の中でじわじわと
育っていくのです。
それはまるで、
パンの生地がふくらむように、
ゆっくりと広がっていくのです。
4.じっくり考える人が強くなる
今の時代はスピードが大事だと
言われています。
でも本当に大切なのは、
深く考える力です。
京都大学の研究でも、
「時間をかけて考えた人の方が
よりよい答えを出す」
という結果が出ています。
たとえば、試験のときも、
すぐに書き始める人より、
まず問題をじっくり読んで
考える人の方が、
よい成績をとることが多いです。
すばやい反応より、
落ち着いた判断が
これからの時代に
必要とされていくのです。
まとめ
思考はすぐに決めず、
寝かせることで深くなります。
まとまらないときは、
考えが育っているときです。
アイデアもゆっくり育てることで
よりよいものになります。
あわてず、じっくり考えることが
これからの時代に大切です。
私たちはもっと「考える時間」を
大事にしていきましょう。