歩いていると、雨の日は少し
濡れながら雨の音を聞き
地面に落ちた雨が跳ね上がり
スポーツシューズはびしょ
濡れで、じわっと靴下に
浸透し足先に冷たい水が
侵入して、指先が何とも
言えない足先になる。
私の実家は水害で自宅はほぼ
浸水し完全に住めなくなった
ふと、わたしは父と母に親孝行
頭の中に過った。
今回の災害で新型コロナで自粛と
いう文字は、5日間空間にして
もらい現地入りしました。
実家の物を片付けるのに私の
物は前回の豪雨災害でほぼ
無くなっていたが、今回は
父の仏壇がひっくり返って
いたのをたて直してくれて
いた。他の物は母の物で
どう整理すればいいか分からず
電話をかけて、指示する声で
整理した。
親孝行とは親を楽させては
いけないと思った。
それは、今まで母は母なりに
朝食、お昼、夕飯の三食を
きちんととる事は、自分の
事に、今まで口出す人も無く
自分で楽しんで過ごしてきた
それを割って入って、身体の
具合、足腰、膝どこか痛くない
と尋ねる。
本人はすべてを知り尽くして
いるから分かっり切った事
今更、息子にとやかく言われ
たくないと思ってる。
いままで、親の面倒は見てこ
なかった。それは母は自由に
強制されることなく、93年
もの時間を生きてきて、口も
達者、まだまだ、息子の世話
にはなりたくないと1人で
元気なうちは、病院まで杖を
突き通院している。
わたしは、母を楽させてやる
事はしない事にした。
親孝行とはそういう事だと
なんだか、母に教えてもらって
いる感じがしてなりません。
いつも、遠くから便りもそこ
そこに連絡もせずにいる事が
母への親孝行だと思う。
以前、こんなことが有った。
実家から母が温泉に行きたいと
行ったので、レンタカーを
借りて出掛けた。
お昼は山間の洒落た食堂で
定食を食べた。何気なく
「財布を忘れた」と言うのです。
わたしは、「え」と声を上げて
「お勘定よろしく」と言うのです
そうか、そういう手が有ったとは
と母は思ったのでしょう。
たまに帰って来た息子に食事
ぐらい母に奢ってあげなさいと
言っているのだと思いました。
母はいつも小さな子袋を持って
出掛けるのですが、その日
ばかりは、わざとテーブルの上に
置いてきたのでしょう。
わたしはだからと言って、
母を楽させないように
長生きしてもらいたい。
本当に口は達者で、料理に
関して味についてはうるさい。