人吉に到着して、1時間は経
過した。いつもコンクリートの
道路が赤茶けた泥のぬかるみに
なって、車も減速して、泥が
はねないように、ゆっくりと
走行している。幸い自宅の駐
車場は妹が泥を水で流してく
れた後になって、車を駐車でき
た。駐車場で汚れてもいい様に
着替えて、長靴も持ち込みして
蒸し暑い中で、長袖のビニール
上下の作業着に着替え、持参し
たタオルを首に巻き、玄関から
部屋へ入って、自宅の中は泥だ
らけで、足の踏みようもない、
畳は浮き上がって、8畳間は
畳ではなく、板張りに変わって
いました。それも、一歩足を
入れるごとに、ずぶずぶと足が
取られてしまうほどの泥だらけ
その場所から抜け出して、次の
部屋へ行きましたが、茶棚ごど
ひっくり返り、茶碗は無事です
が茶碗の中は泥水がかぶって、
少し嫌なにおいがしていた。
最初に水にかぶった家電製品を
外に出すことで、徐々に部屋を
かたずけることが出来ると思い
道路自宅側に家電製品の扇風機
トースター、電子レンジ、ドラ
イヤー、蛍光スタンド、洗濯機
冷蔵庫は重量が有り1人では無
理外へ出せなかった。
そのままにして、ゴミ袋には
紙類、洋服の濡れている物を
チェックして、まだ、使えるものは、
避難先持ち帰りコイランドリで洗濯
をする事にした。
片づけには時間がかかりそう
です。少しづつ、けがをしない
ように周りを見渡しながら、
そう、電気が来ていないので
部屋中が暗く、懐中電灯が無い
ので手探りでやるしかありませ
んでした。自分にできる事は、
女性より力はあるものの、
親子の衣類は触れないものです
ですが、こんな時は、協力し
合い指示があれば、物を取って
あげられたらと思っています。
母と妹に電話連絡をして先ず
最初に遣る事を聞き出しました。
が、また、精神的に落ち着きが
無く、何を持ち出して良いのかも
返事が有りませんでした。
しかし、何とか話をしながら、
現場サイドで、この場所で必要な
物の選別を聞き出したが、あまり
聞き出せなかった。
母と妹は、家の再建はもう無理と
考えているみたいで、実家には
愛着が無くなったと言って、部屋の
物を動かさなくて、片付けもしな
くて良いと言い出す始末。
母も妹の今回の水害はよっぽど危機
が押し寄せて、何もできなかったこ
とで着る物も、夏物の洋服と言って
も薄手の物が2~3枚程度、冬服は
全て水に浸かり使い物にならない
今年の冬は、着る物が無いと言っ
てた。何もかもすべてを水はさらっ
て行く、跡形もない所は良いが、
残骸が残ったところは、跡片付けが
テレビで見ている側は、匂いも無いし
音も無いし、ほこりも、カビも、
見えてこない、現場で働く人たちを
見ていると、疲れ果てた顔をして
懸命に跡片付けをしている。
時には、テレビ局、役所の人達が
町内会長と一緒にA4版のバインダー
を左手に持って、何を書き止めて
いるか分からないが、その周りに
5人くらい一緒になって歩いている
何をしているか分からない?
ただし、作業時間は決まっていた。
夕方4時30分になったら、本日の
作業は終了と作業時間を決めていた。
何故、それは、県外からの侵入者を
入れない為に、市として、防犯の
意味で、人の行動を明確にする
ために、実施している。との事。
したがって、作業現場の戸締りを
しっかりやって、鍵をかけて避難所
また、親戚の家に一時避難する。
そして、翌日早朝から災害現場の
作業に取り掛かる事にしている。
防犯は徹底しているが、中には
怪しいものもいるみたい、私は
少し時間をオーバーして作業を
中止して、前のご自宅の方に少し
遅くまで作業を行った事を伝え
また、来ることを伝えて片づけを
終えた。外のごみ置き場は山の
様に高く積み上げられ、いつ
回収に来るか分からないまま、
一旦手を休めて、帰りの支度を
して終えた。本当に悲しい出来事
私だけではなく、市民の皆さんは
もっとつらい思いをしているはず
これから、九州の夏は湿気が多く
ムシムシした気候に変わり、熱風
との戦いになります。
伝染病、新型コロナに感染しないよ
うに働いて、元の生活にはまだまだ
時間がかかると思うけど、あなた
の力が必要かと思います。
ご協力お願いいたします。